20世紀末期の画期的発明であるインターネットには様々な側面がある。ルーズなネットワークであることによっていろいろな人が簡単につながることができる場であること。
人と人とが相互にやり取りするインタラクティブなコミュニケーションツールであること。
相互に接続されたコンピュータのネットワークであること。
そして膨大な記憶装置であること。それも桁外れの容量を持った蓄積装置であること。
インターネットには過去の情報が圧倒的ボリュームで保存されている。新しい情報とともに古い情報も保存されているのだ。10年程度の昔なら簡単にタイムスリップすることができる。サイトの更新月日によって検索ができれば、過去の様々な情報を漁ることができるだろう。これから先は過去を振り返り、過去を探ることがこれまでよりもはるかに簡単にできるようになるだろう。
過去が身近なものになる。歴史の研究者にとってはとても便利な時代になるのだろう。なぜなら過去の記録が紙に頼っていたころに比べて、検索というとても便利なツールが使えるのだから。
インターネットによって過去は身近なものになるであろうが、だがしかしそのことによって人類がこれまで以上に過去から学ぶものが多くなるかどうかは疑問であるが。
インターネットは過去の記録を多く残し、かつそれへのアクセスを簡単にはするが、同時に今現在の情報も圧倒的ボリュームで増加させるから。今この瞬間の情報を追いかけるのに精いっぱいで過去を振り返る余裕をなくさせるのもまたインターネットかもしれない。
でも過去を振り返る気になったその時には、インターネットはこれまでにない強い味方になってくれることだろう。
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