昨年暮れに書いた「人間そっくりなロボットの存在意味」というブログで産業技術総合研究所という組織がつくったHRP-4Cという人型ロボットについて、その存在がビジネスと技術開発・研究とアートの3つの領域にまたがってなんだか微妙な位置づけにある、必要なんだか必要ないんだか、その実用性についてよくわからないってなことを書きました。
そのブログに対して、marketing0さんから次のようなコメントをいただきました。一部抜粋して再掲します。
「この辺のことになると、古いですが、ノーバート・ウィナーの「人間機械論」をすぐ思い出してしまいます。それは、機械が限りなく人間に近づいていくこと、人間が機械のモデルとして限りなく解析されること、この両方の近づきを延々行っていくこと、そのことだけで、意義がある、価値があるという考え方です。」
「こんなことの研究を続けていくと、インターネットの方まで影響を与え、検索エンジンでも、美少女の思考に近い検索エンジンなんか誕生したら、面白いですね。何を検索しても、なんとなく美的なものを優先してひらってくる。政治色の強いものははじきとばす。みたいな。あいかわらずの夢物語ですが…www」
美少女の思考に近い検索エンジン。でてきました。慶應義塾大学の女子大生3人がつくった「かわいい検索」。
「かわいい検索」を作った女子大生達、Googleをぶっ潰すと宣戦布告!
「ゆるかわ」、「キュート」、「きれい」、「おもしろ」、「まじめ」の5つのカテゴリーで検索ができる。
「スキニー」、「レギンス」、「悪魔」、「ハードロック」、「ヘビーメタル」といったワードで検索してみましたが。
要するにモデルさんとか有名人のブログをひっかけてるんですな。女子アナのブログもたまにでてきますが、検索結果のほとんどはアメブロの若い女子のブログ。アメブロのプロモーションかと思いましたよ。それにしても似たような感じのブログがたくさんありますな。ファッションねたが中心で、「今日のお洋服」といった自撮の写真が貼ってあって、モデルさんだと今日はどこそこで撮影があったとかなんとかそういう話。
検索としては、クローリングの対象をそういう女子ブログに限定しているだけってことのようで。どうってことのない検索のように感じました。まあちょこっといじっただけなので想像ですけど。実はものすごい技術が使われてたりすると、おもしろいんだけど。どうでしょう?
ちなみに、「悪魔」の検索結果では、「小悪魔的キュート」みたいな記事がでてきました。「ハードロック」だと、「ハードロック・カフェでお食事」的な記事。「ヘビーメタル」では検索結果ゼロ。
検索エンジンといえば、このブログに来てくれた方がどこからきたのかリファラーを見ていたら、大半はGoogleの検索結果か、Yahoo! か、ブロガーズネットワーク翼のトップページかなんですが、見慣れないURLがあったのでみてみたら、babylonという検索サイトでした。http://search.babylon.com/
辞書や翻訳ソフトをつくっている会社のサイトのようです。なかなか優秀な検索のようです。Googleと提携してエンジン借りているのかと一瞬思いましたが、検索結果のヒット数も桁が違うのでGoogleではないようです。もちろんGoogleのヒット数の方が多かったですよ。
しかし、検索エンジンとして特徴をだしてアクセスを集めるということは難しいことのようですね。昔、かなり変わった検索結果を返してくる「俺様検索!」とかいうサイトがあったように記憶しているのですが、今それを探しても見つかりません。5、6年前のことのような気がしますが。当時は他にも変わった検索があったなぁ~と思って記憶を辿りつつググってみて、みつけた!チームラボという会社のSAGOOL。これだ。http://sagool.jp/
ところが、やっとみつけたというのに、只今、節電のためにサービス中止中だそうだ。orz
検索エンジンも淘汰されて、今あるのはマイクロソフトのBing、NTTのgoo、中国の百度(Baidu)、韓国のNAVERくらいでしょうか。まあ私の知ってる範囲では、ということですけどね。
Googleで「Lady gaga」を検索すると、5億3千万件もヒットした。それだけのサイトを順番つけるのは大変なことだ。どのサイトが検索者にとって、役に立つサイトなのかを判定しなければならない。しかし・・・5億とは。すごい数だな。
【追記】
あらためて「かわいい検索」を検索してみたら、どうやら私の理解に誤解があったようです。「かわいい検索」の「かわいい」とは、ブログのサイトとしての「見た目」を評価してランキングするものだそうで。
Googleに負けないものを作りたい――女子大生が挑む日本独自の「かわいい検索」 ~ITmedia
「gooラボ」で、ブログの「見た目」から判別する「かわいい検索」の実証実験を開始
ブログで使われている漢字やひらがなの量、行間のとり方、絵文字の量などによってそのブログの見た目を5つつのかわいさカテゴリーに分類してランキングしているんだとか。
う~む。そもそも検索の概念が違うんだね。
私のようなオジサンにとっては、ブログで使われている絵文字が多かろうが少なかろうが関係ないんだが、それを言っちゃあお終めえな訳だね。
見た目が大事なのだね彼女らにとっては。
この「かわいい検索」、ネタにしようと思ってしばらくキープしていたのですが、どうにも切り口がまとまらず断念しました。発想自体は面白い(サイトを「見た目」で評価する)のですが、それがキーワード入力というインターフェイスとどうにもマッチしていない感じがしていました。けれど、そこを切り口にするにしては、あまりに漠然としているなあと。もうひとつ、いくらいじっても分析の切り口が出てこなかったのは、これはクロール対象をほぼアメブロに限定してるみたいなんですね。アメーバブログはどうも…。このあたりはやっぱり世代的断絶かもしれません。
投稿情報: Account Deleted | 2011/07/17 19:25
アメブロから投資してもらうのが目的ですかね?
書いた人に著作権のないひどい契約のようですが。
投稿情報: Account Deleted | 2011/07/18 00:16