さて、自分でろくに使ってもいないのに、Facebookについてあれこれ書いてしまいましたが。
もう一発、広告ビジネスとしてのFacebookについて。つまりFacebookはマーケティングに使えるのかどうか。このあたりでは、日本とアメリカとの差は、随分と大きいみたいです。アメリカでは既にいろんな企業がFacebook上にファンページをつくっています。
思いつくまま、「企業名」+「Facebook」でググってみると、DELL、NIKE、GAP、WALMARTなどいろいろでてきます。これらが全てその企業が運営しているものかどうか確かめた訳ではありません。ファンページというくらいだから、企業本体ではなくても、本当にそこのファンでもページはつくれるのかな?Facebookのしくみがよくわからん。日本の企業名でググるとこんな感じ。DOCOMO、SOFTBANK、UNIQLO、NINTENDO。
なんだか、ページに対する「いいね!」の数だけ比べても100倍くらいの差はある。国によるFacebook登録者数の差が如実にでているんだろう。
ページにでてくるバナーの印象でいうと、日本で使ってる分にはFacebookもTwitterもバナーはあまり気にならない。広告出稿する広告主の数が少ないのだろう。
バナーを掲載する媒体としてではなく、ユーザとしてこれらSNSに参加して、顧客とのリレーション強化を図るソーシャル・マーケティングのツールとしてはどうなのか?日本ではまだ、Facebook登録者が少ないので現時点では媒体力はないに等しいだろう。DOCOMOのFacebookページで「いいね!」が2,202人だし。SOFTBANKは1,157人、UNIQLO 208,370人、NINTENDO 1,108,281人。しかしいずれのサイトでも日本語による投稿はほとんどない。英語ばっかり。
国内では母数が少なすぎる。今は。
そしてまた、ソーシャルメディアを利用したマーケティングについても、話題にはなっていても実際の成功例はほとんどないんじゃないだろうか。仲間内でのコミュニティとしてのSNSの中で、広告活動を行うのはとても難しい。それは例えば、いくら集客力があるからといって、ディズニーランドの中でトヨタの広告を露出するようなもんだと誰かが言っていた。仲間内での一体感が強ければ強いほど、その中に持ち込まれる広告は逆効果になるという話だ。
SNSで、一瞬だけの話題を提供するキャンペーンならともかく、長期的継続的に顧客とコミュニケーションをとるのはとても地道な活動だ。それは難しいことだけれども、もしうまくいくならそれはマーケティング・コミュニケーションの本質に迫る活動だといえるだろう。仲間内でのコミュニケーションに企業がいちメンバーとして参加できるのであれば。それができれば強固なリレーションがつくりあげられる。それだけの話題が提供できるのか。AppleやNikeならできるかもしれない。
でもそれだけのブランドだったら、何も企業自らがSNSに参加していなくても、ユーザ自身が勝手にコミュニティつくって盛り上がるんだろう。そしてそれは自然な営みだ。放っておけ。無理に割り込む必要はない。
となると、やっぱりSNSを使ったマーケティングは難しいってことになるなあ。キーワードに関連させてリンクを表示するAdWords以上のことはできないってことなのかな???
どっちにしても、国内でビジネスとしてのFacebookを考えるには時期尚早ってことだ。それを考えるくらいだったらまず先にmixiの使い方を考えるべきだろう。mixiだって、可能性だけならすんごいポテンシャルを持っているんだから。とにかく個人情報のカタマリだからねmixiわ。
ひとつ触れていないことがあって、Facebookのアプリについては、私は使ってないためまったくわからない。アメリカで以前、自分の閲覧したサイトやらネットで購入した商品名やら何やらがFacebookの友人に片っ端から公開されちゃって、プライバシー侵害で問題になったことがあったね確か。あの時はFacebook潰れるのかと思ったんだけれど。うまく切り抜けた訳だ。方向転換が速い、うまい、ということはいえるだろう。
で、この投稿を書くきっかけとなったのが、koba_bさんのこのブログ↓。
Twitterの失敗を繰り返すな! Facebook を使いこなすために抑えたいポイント ~見えるものとの対話
なるほどなー。と、とっても共感したのでありました。
日本国内の企業によるFacebookファンページを集めたブログをみつけた。
facebookのファンページhttp://facebookfanpage.blog.fc2.com/
ANAとかGucciとか、無印良品とか、結構いろいろあるもんだね。それにしても毎日、中の人が数回つぶやき書いてて、結構たいへんだねぇ。
雰囲気、Twitterみたいな感じ。ユーザからのリアクションもちょっとはあるみたいだけど、まあなんていうか、要するに会社のホームページだよなあ。書き込みできるってだけで。
ユーザが企業のページにコメント入れたらそれがその人の友人のFacebookには表示される訳だろうけど。正直、それで?って感じがする。それがソーシャル???
結局、コンテンツが面白くなきゃね・・・
つまりはネタだ
投稿情報: 鍛冶 哲也 | 2011/03/05 15:44
ブログを取り上げていただいてありがとうございます。
facebook、来るのかなー?というのが私にもあります。来る時は来るんでしょうけどね。
投稿情報: Account Deleted | 2011/03/07 11:00
上の本文中でリンクを貼って紹介しているDOCOMO、SOFTBANK、UNIQLOのFacebookファンページを改めてアクセスしてみたが、「いいね!」の数があまり増えていない。ウォールの書き込みもあまり多くないし、日本語が極めて少ない。そして基本データのページに情報量がない。
企業からの広報活動の一環としては発信する情報量が圧倒的に少ない。このことから、これらの3つのページは企業によるページではなく、まさにファン個人によるページだと思われます。
ドコモは、こちら↓のページでは「公式ページ」をうたっており、基本データも日本語でそれらしいことが書かれているので、どうやらこっちがホンモノらしいです。
http://www.facebook.com/docomo.official
ユニクロについても同様で、どうやらこっちがホンモノのようだ。
http://www.facebook.com/uniqlo
で、これらの多分公式ページの「いいね!」の数は、ドコモが178千人、ユニクロ406千人。
DELLの「いいね!」は906千人。NIKEは5,512千人。GAPは1,800千人。WALMARTは10,883千人。
この「いいね!」を押した人たちのロイヤリティがどれ位強いのかにもよるけれど、ウォルマート以外は広告媒体として数のインパクトはないな。百万くらいのリーチでは広告サイトとしてはまあ、お話しにならないレベルじゃないだろうか。
まあどっちにしてもこれからだね。
投稿情報: 鍛冶 哲也 | 2011/12/11 18:08