2008年1月6日に、私は『ネットにおける本人確認』という記事を書きました。
ネットでのサービス領域が拡大し、トランザクションのバラエティがその範囲を広げるのにともなって、ネット上においていかにして本人確認を行うのか、その手段がとても重要に今後なってくる。そしてその手段の提供は国が行うべきではないか、という主旨でした。
その考えは今も全く変わっていません。認証手段は統一化されていた方が絶対に便利だし都合がいい。指紋や網膜などのバイオメトリクス(生体認証)を利用することを想定した場合、その手段はひとつではなく複数の手段が必要かもしれませんが、指紋認証の仕組みとしては複数ある必要はない。指紋認証としてはひとつの方がいい。そして指紋以外に、網膜であるとか、顔の骨格であるとか声紋であるとかの異なる対象を識別手段として使う仕組みがいくつかあるのがいいだろう。
個人認証という仕組みは必要だが、それ自体は付加価値を提供するものではない。個人課金するような性質のものではない。それゆえに社会共通基盤として国がその仕組みを提供するのがよいと考えるのです。いくつかの選択肢を用意しつつ。公共性の高いサービスであるとも思うし。
そしてその手段のひとつして、ケータイはかなり有望な手段ではないかと思う。認識精度の問題はあるかもしれないが、現在において既にバイオメトリクスによる認証機能をもったケータイは商品として存在しているのだから。そして多くの場合、ケータイはひとり1台もっていて、共有されることが少ない。個人のIDとして利用する上では、とても取り入れやすい条件を備えていると思う。もちろん、全ての人がケータイを利用している訳ではないので、カバー率には限界もある。100%ではないが、便利ならやればいいと私は思う。手段のひとつとして。
多くのケータイにはICチップが埋め込まれている。おサイフケータイとして使ったり、量販店の会員カード代わりに使われたりしている。一方で、ICカードリーダを標準搭載したノートパソコンも既に商用化され、普通に売られている。
ケータイのバイオメトリクスで認証を行い、その情報をICチップ経由でネットに伝えるならば、利便性の高いサービスを提供できるのではないだろうか。
いろんなサイトでIDとパスワードを問われることには正直うんざりだ。バイオでもなんでもとっていいから、個人認証が簡単にできるように早くなって欲しいと願うのだ。
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