ビジネスについて考える時に、スコープを定めることは大切だ。
スコープとは、範囲とか、領域ということだ。
どのような範囲で商売を考えるのか。まあ言ってみればマーケティングの基本だな。どんな市場をターゲットにするのかってことなんだから。マーケット・セグメンテーションって訳だ。
コンサルタントが好んで使う「戦略」という視点からは、スコープを限定し、狭める方が正しいことになる。いわゆる「選択と集中」というやつだ。選択。限定。集中。
そう、短期的に結果を出すためには集中することは効果的な方法なのだろう。しかし短期的な結果ばかりを追求していると、長期的な展望を考えることが難しくなる。
今はそんな状況なのかもしれないなと思う。ロングスパンで考えることが難しい。ビジョンを語ることがなかなかできない。
スコープには様々な意味がある。商圏、エリアを指すこともあるし、事業領域、ビジネスドメインを指すこともある。上に述べたように時間的な範囲もある。今は、5年、10年というスパンでビジネスを考えることが非常に難しい時代であるように思う。
今の世界を覆っている閉塞感を打ち破るためには、スコープの大きな発想、ロングスパンでの目標、ビッグピクチャーというものが必要なのではないだろうか。ひとことでいいかえるなら、ビジョンだな。
ビジョンとは、何か?それは、将来、どうありたいかという願望だ。 どうなりたいかという願望。理想。あるべき姿。それは、どうも商売というよりは価値観に近い。或いは思想とか哲学に近いと言えるかもしれない。どうなりたいか、という意味では欲望の在り方であるとも言える。
何を望むのか?自分の欲望と深く向き合う必要があるのかもしれない。
無論それは、個人の欲望の話ではなく、どんな社会を創りたいのか?という社会的な価値観、社会的な欲望ということだ。
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