人間の記憶というものは、極めて不完全なものだ。あいまいであやふやなものだと思う。
自分が強く感じたことだけを覚えている。どうでもいいことはすぐに忘れる。でも、気になったことは、妙に些細なことでも事細かに覚えていたりもする。
日々を生きていくうえで、接している情報量は、今や膨大な量だと思う。全部をいちいち覚えている訳には到底いかない。忘れることは、大切な能力だ。しかし、何を忘れて、何を覚えているか、その取捨選択は、現代社会においてものすごく大切な能力なんだろう。
でもこれって、今のコンピュータにはすごく苦手なことだよね。コンピュータって割とゼロか一かで動いているから。All or nothing だから。
情報を圧縮して、ポイントだけ押さえるというのは、コンピュータの苦手な、人間に固有な能力だと思う。情報を要約することって、実はとっても難しいことなんだよね。文章を書くときでも、短く、簡潔に過不足なく表現することって一番難しいことだもんね。大事なポイントだけを端的に簡潔に伝えることって、ホント、超難しことだよ。
人間の記憶って、実際、すんごく複雑な処理をしてるんだってことなんだよ。今のコンピュータには真似のできない情報処理技術だってことなんだよね。
サマリーにするってことは、誰でもやってることなんだけど、それをうまく他人に伝えられる形でサマリー化することって、本当に難しい。
そう考えると、コンピュータに価値観というものを理解させることは、今のところ、全然できていないんだね。
冗長性を排除して、ポイントだけを伝えるって、今のコンピュータにはできないことなんだ。
いや、それができない人間だってたくさんいるよねって現実もあるんだけどさ。
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