近年、家電は賢くなっている。
チップという頭脳を持っているのだ。炊飯器、エアコン、冷蔵庫、テレビ、HDDレコーダー、電子レンジ、ヒーター。様々な機器がチップを内蔵し、プログラムで動いている。OSを持っている。
そうしてスマート化した家電は、プログラムにより細かな制御を可能にしている。賢い行動を機械がこなしている。それはご飯をおいしく炊き、賢く録画をし、きめ細かな温度調整を可能にしている。便利になると同時に無駄をなくし節電にも貢献している。
機械が賢くなると、無駄を減らすことができる。その機能を効率的に発揮する。
賢くなった家電は、やがてひとりひとりの好みを理解するようになる。パーソナライズだ。暑がりな人も寒がりな人もいる。かためなご飯が好きな人もやわらか いのが好きな人もいる。レアが好きな人もウェルダンが好きな人もいる。機械はやがてそういった個々人の好みを理解するだろう。
そしてチップを備えた家電は今後、コミュニケーションを始めるだろう。通信機能を持つ。無線LANの機能は既にこなれている。無線LANはパソコンだけの機能ではない。ゲーム機も通信する。たぶん、その機能もまたチップ化されているのだろうと思う。昔はパソコンで無線LANを使うためにはPCMCIAのカードを使っていた。それがUSB接続になり、いまでははじめから内臓されている。コストも相当下がっているはずだ。
家電は今後、無線LANを取り入れるだろう。利用状況のデータを吸い上げる。使用時間、時間帯、利用頻度。様々なデータを集めることで商品開発が更に高度化し、家電は更に賢くなるだろう。
いろいろな家電が相互にコミュニケーションすることにより、協調して動作するようになる。センサーにより周囲の環境にあわせた制御もより精緻になるだろう。明るさ、温度、湿度。電力使用量。家電は様々なデータを集める。M2M。マシーン・トゥ・マシーン通信。機械同士が協調することで、より無駄を省き、より便利でより快適な生活に貢献するだろう。
こうした機械の通信の実現に、IPv6の固定IPアドレスが役に立つはず。
機械は賢くなっていく。その流れは止められない。車が賢くなっていくように。我々は既に、たくさんのチップに囲まれて暮らしているのだ。
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