2011年3月11日に起こった東北地方太平洋沖地震に対して、国内外から多くの義援金が寄せられていると聞きます。その額は数百億円におよぶとか。正確な数字はわかりませんが。台湾からも100億円近くの義援金が集まったと聞きました。
義援金の額としてはおそらくこれまでにない規模の額でしょう。それはどうかうまく使って欲しいと心から願います。効率よく使われるのかどうか、うまくマネージされるのかどうかが心配です。大きな額をコントロールするのは簡単ではない。何しろ桁違いの金額だから。そしてその受け皿もひとつではない。いろいろな組織にまたがっている。できるものならば、それぞれの組織がバラバラに使うのではなくて、全体をみながらうまく使って欲しい。
被災地の復興には、大変な作業が待っている。お金もたくさんかかるはず。まずは避難している人たちの住むところをつくらなくては。被災者に直接わたすのがいいのか、それともまとめて公共性の高い設備復興に使うのがいいのか、私にはわからない。被災者の特定も難しいだろうし、みんなの役に立つことにまとめて使うのがいいだろうという気はするが、根拠はない。
被災者みんなで分けるのには額が小さいようにも思う。被災地での仕事をつくることにまわすのに使うのがよいのではないだろうか。経済を立て直すために。多くの人が家や財産、仕事を失った。家を失いローンだけが残った人もいるだろう。産業の復興が課題となる。この課題にあたるのが、はたして県単位で取り組むべきなのかどうか。もう少し大きな枠組みで取り組んだ方がいいだろうな。
その意味では、復興省だか復興庁だかしらないが、復興のための新たな組織をつくることは理にかなっているかもしれないと思う。ただし、各県や消防、鉄道、道路、電気、ガス、水道、経産省など様々な組織とうまく連携して情報を集め、リソース配分を適切に行うコントロールをして欲しいものだ。予算をばら撒く新たな利権の配分機関になってはならない。言語道断だ。情報の透明性を確保して欲しい。
更には微妙な話題ではあるが、亡くなった方たちの財産の扱いにも問題がありそうだ。金融機関に預けられていた財産は、宙ぶらりんになるものがかなりあるのではないか。津波で流された家では通帳なども出てこないだろう。亡くなった方の財産がどこにどれくらい預金としてあったのか確認するのは難しい。
銀行では、10年などの長期にわたって入金、出金等、何の取引もない口座のことを休眠口座というのだそうです。これらの口座のお金は一定期間が過ぎるとその銀行の利益として会計処理されるのだそう。今回の災害でもこのような休眠口座はたくさん生じるのではないか。それらのお金を復興のために使うようにできないだろうか、とブログに書いた人がいます。
Chikirinの日記:2011-03-30 休眠口座とか休眠宝くじとか
考え方としては賛成だな。認証の問題は難しいだろうが、ただ銀行に眠らせているだけならば、有効に使うべきだという考え方は「あり」だと思う。株式なんかも同じことだろう、きっと。
しかし、現在の時点では震災による死亡者ですら特定できていない現状があるのもまた事実。少し中期で考えるべき問題かもしれない。
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