テレビでとんでもないものを観てしまった。
サイバーダインという会社が開発した、ロボットスーツというしろもの。その名も「HAL」。
おいおい。「HAL」って、映画「2001年宇宙の旅」で木星に向かう宇宙船を制御しているコンピュータというか人工知能の名前じゃないか。 IBMを1文字づつずらしたものだという。
おまけにサイバーダインって名前、どっかで聞いたことがことがあると思ったら、これまた映画「ターミネーター」で未来のロボットをつくった会社の名前ぢゃないか。
話しをもとに戻そう。ロボットスーツの「HAL」の話しだ。
ロボットスーツというよりも、むしろパワードスーツといった方がいい。このロボットスーツを着る、というか、装着すると、モーターの力によって人間の筋力をパワーアップし、重たいものでも楽に持ち上げられるように人の動きをサポートする機械である。
印象では、着るというよりは、マシンの骨組みというか、外骨格に身体を固定するというイメージだ。
すばらしい。
足の力が弱って自分では歩けない人が、このロボットスーツを装着することにより弱い力でも立ち上がり、歩くことができる。手すりとか、歩行補助具につかまりながらだが。そしてまた、介護をする人が装着すると、要介護者をベッドから車いすに移動させたり抱きかかえたりすることが、機械のパワーを借りてできる。
脳から筋肉に出す指令をセンサーが感知してその動きをモーターの力でサポートするしくみなのだそうだ。
このマシンは自らバランスをとって自立するように制御される。なるほど。人の動きをメカニカルにブーストされると動きのバランスを取るのが難しそうだと、テレビを観て思ったが、マシンの方がバランスをキープする訳だ。納得。おそらくバランスの維持やパワーの出力制御などには相当微妙で精密な制御が必要であろうと想像する。現在の姿になるまでに開発に20年かかっているそうだ。
これは実にすばらしい。40キロもある重いものをひとりで持ち上げることができる。まさにパワードスーツだ。
印象としては映画「エイリアン2」の最後で主人公リプリーがエイリアンと闘うために乗り込んだ人間型フォークリフト、「パワーローダー」に近い感じ。このロボットスーツ「HAL」は、あれよりもずっと小さく、スーツと呼べるほどダウンサイジングされているけれど。
スターウォーズの白いマスクの兵隊、ストーム トルーパーを思わせる、「HAL」のデザインもまた未来チックですばらしい。白いボディに、青く光るラインが走っている。SFっぽい、遊び心を感じさせるデザインである。実にすてきだ。というか、すてき過ぎる。ホレてまうがな。
既に病院などで実際に使われているそうだ。実用化されているのだ。月額レンタル料金17万円だそうだ。 7月15日から福祉施設向けにレンタルを開始したばかりだという。
欲しい。すごく欲しい。使い道は思いつかないけれど。
船やトラックでの荷物の積み下ろしとか、工事現場とか農作業とか、レスキューとかか?
いやあ、感動したな。とても未来を感じるテクノロジーだ。SF的な夢が現実化したようなものだ。
未来に対する希望を感じさせるテクノロジーだ。
なんていうか、実用性なんてどうでもよくなるような、夢のあるイノベーションだな。イマジネーションを刺激するギアだな。
コメント
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