インターネットの時代になって普通のユーザが情報の発信者になりえるようになりました。
誰でもブログやSNSで自由にWeb上に自分の言葉を表現することができる。
しかしインターネットで表現できることは書き言葉が中心です。話し言葉ではありません。
話し言葉と書き言葉の間には大きな差があるように思います。
話しはとても上手でいつまでも聞いていても飽きることのない人も文字で書いた文章にはその語りの神髄が宿ることのない人もいます。逆に文字にした文章はとても面白い人なのに、直接話すとその語りはあまり面白くない人もいる。
話し言葉と書き言葉の間にはかくも大きな亀裂が横たわっているのです。今は、情報の発信力という意味では書き言葉の上手な人の方が大きな影響力を持ちえる時代なのでしょう。
時代によっては、話し言葉による直接的でインタラクティブなコミュニケーションが大きな力を持つこともある。演説によるアジテーションの力。
しかし今は、書き言葉の時代。相手の反応に合わせてリアルタイムに言い回しを変えて話すことはできません。見えない相手に向かって自分の意見を一方的に表出する作業です。
その責任は一層重い。だがその重さは一個人の意見をフラットな世界に向けて発信するという責任の重さです。話し言葉は流れて消える。書いた言葉は残る。
しかしその思い言葉の飛んで行く先は自由なインターネットの大海。自由な大海を重い言葉を操ってどこまでも泳いでいきたいと思います。重い言葉を解き放つことこそ自由のあかし。自由こそが大いなる宝であると私は思います。今の時代は書き言葉を自由に操る力を存分に発揮することを目指すべき時代なのでしょう。
話し言葉が得意な人は、ネットではなく、フェイストゥフェイスをもとに伝えていくことを心がけていくべきなのでしょう。フェイストゥフェイスが大切なのは、今も変わらず大切なことでありましょう。
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