もう間もなく2009年が始まろうとしていますが、ドコモは2010年には3.9世代の高速通信方式としてLTEという技術を導入する予定なのだそうです。ケータイで数百メガの通信速度が実現するのだとか。
通信速度の高速化によって、ケータイ端末におけるデータ処理容量も拡大することが予測されています。
WebでSaaSと呼ばれているサービス同様、データの処理や保存をサーバー側で行うことにより、端末側の処理は軽くて済むようになる。ユビキタスと言われるサービスの実現がさらに近づくことになるでしょう。
ケータイはひとり1台のパーソナルな機器であることも個人認証の点で、大きな意味を持つことになると思います。
で、ユビキタスなサービス実現に向けてビッグブラザーの問題が大きな課題としていよいよ正面から向き合わなければならなくなるのでしょうね。
個人に関する大量のデータを一体誰が管理するべきなのか。データは分散されていては使い勝手が悪い。有効活用を図る上では統合される必要があります。
様々なデータを統合すると、その個人の行動が手に取るように追跡可能になる。監視カメラを持ち歩くようなものです。果たしてそれは善なのか悪なのか。受け入れられるのか、受け入れがたいのか。
ユビキタスなサービスのその中身が問われることになるだと思います。
私自身についていえば、楽観しています。アマゾンのおすすめは嫌いじゃない。最終的な判断はどっちみち自分で下すのだし。分析は単なる機械的な分析結果であって、コンピュータだからこそできること。個人データの分析は人間が介在するものではない。もちろん、試験段階のチューニングのプロセスでは人間による様々な調整やトライ&エラーが必要でしょうが。分析そのものは処理でしかない。効率の点からすると、人間が介在する余地なんてない。
分散して存在しているデータを、集めることは統計処理を可能にしますが、感情面ではやはりやっかいな問題を抱えたままでそこにあります。
コンピュータに何ができるのか。SFが繰り返し問うてきた世界が、現実のものになろうとしている。私は楽しい。
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