アメリカで、GoogleとYahoo! が提携することが発表された。
インターネット業界の巨人同士の連合で、業界に与えるインパクトは大きいだろう。
だが、利用者にとってはあんまり影響はないんじゃないかな。
提携の内容は、Googleの広告をYahoo! に提供するというもので、要は、Yahoo! のいろんなページにAdSenseのテキスト広告がコンテンツマッチで表示されるということだろう。これまで広告がなかったような階層の深いページにも、その内容に沿った広告が掲載される。そのためYahoo! にとっては広告掲載件数が増えて収益拡大につながるという理屈だが、我々ユーザにとってはサービスが進化するようなものではないのではないか。
広告以外にもインスタント・メッセンジャーなどのサービスについても提携するとのことだが、ま、あのGoogleの新しい展開としてはあんまりワクワクするようなもんじゃないね。仮にこれ以外にも、いろんなサービスで提携が進むとして、例えばGoogle MapやGmail、Google CalenderがYahoo! のサービスと統合されたとして、サービスを共有するユーザの数が増える。そんだけ。量の拡大が質の転換を促すような、革新的な新しさはないんじゃないかな。企業側の都合なんだよね。
でもまあインターネット業界のほかの企業にとっては、巨大なプレーヤー同士が手を組むことで、競合がさらに巨大化することになる。 これに対抗するのは容易なことではない。アメリカでのGoogleの検索シェアは68%だそうだ。尋常な数字ではない。
いずれにしても、Googleの広告提供は、アメリカとカナダに限定らしいので、当面、日本には影響ないかもしれない。
GoogleとYahoo! の力関係は日本とアメリカでは全く逆だ。日本国内ではYahoo! の方が圧倒的に強いが、アメリカではGoogleの方が圧倒的に強い。
国内で圧倒的なページビューを誇るYahoo! JAPANの行動ターゲティングとGoogleのマッチング技術を組み合わせるとなるとヤバイことになるかもしれないけど。
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