コンピュータと通信は切っても切り離せない関係にある。
コンピュータにとって、通信機能はたいていの場合においてマストな機能だ。
一方、通信の方も、今後はIP化の進展により、コンピュータによるデータ処理の一形態に変わってゆく。
コンピュータと通信が結びついた情報サービスのあるべき姿について考察する際において、人間を情報のカタマリとみなすことがヒントになるのではないかと考える。
人間の個性、人格というものは記憶の体系である。ひとつの見方として、人間はあるインプット*に対してあるアウトプットを返すソフトウエアのようなものだととらえる。
そうすると人間は移動する情報のカタマリ、相互に関連付けられた情報の体系(システム)であるとみなすことができよう。単純化するために視覚情報や聴覚情報は棚に上げておいて、言葉の体系としておきたい。
その人間がメディアの情報に接したり、他の人間と情報交換することによって、その人の情報体系、言葉の体系が組み換わっていく。またさまざまな手段で情報発信(アウトプット)することが、他の人間にとってのインプットになっていく。
コミュニケーションをそのような情報の体系(カタマリ)の相互間における情報交換であると位置付ける。
そうした場合に、情報交換のやり方、方法について求められる要件とは何であるか?
そんな視点で今後の情報通信の向う方向を考えてみる。次回以降ね。
*インプットとは必ずしも外から与えられたものには限らず、内発性のインプット(すなわち、つらつら考え事をしている中からアウトプットが出てきたり、あるいは突然、思いつくということもある)もあるため、外部から見て複雑であり一義的な定義が難しいのはちょっと脇に置いておく。
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